なかなか儲からないネットトレード
2016/04/30
私は新たなカードローンを作って株の軍資金を増やし信用取引の「空売り」も覚えましたが、2003年までの株式ネットトレードは殆ど儲かりませんでした。2000年5月に20,833円のピークを付けた日経平均株価は、その後、3年間に渡り下げ続け2003年5月の7,603円まで下げたからです。
そのころの事を書いてみます。
空売りを覚えるもじわじわと財政は悪化
ただ、幸い信用取引の「空売り」を始めていましたから、大きくマイナスになることもありませんでした。結局、信用取引の「空売り」でコツコツ儲けた資金を、バイ&ホールドした銘柄の大きなマイナスで相殺するという繰り返しだったのです。
やはり、個人投資家の場合、バイ&ホールドが基本で染みついていますから中々そこから抜け切ることができません。もともと、相場が下がるのは一時的だという思い込みがありますから「空売り」をしても腰が入らない訳です。
結局、日経平均株価が10%くらい下がると多くの銘柄が割安に見えて、打診買いを入れてしまうのです。一方、「空売り」では3%~4%利益が出ると喜んで直ぐに利益確定したくなります。
「空売り」の場合は「踏み上げ相場」と言って1,000円の銘柄が3,000円まで上昇することも有り得ます。
例えば、1,000円の銘柄が1,500円に上昇すると、多くの個人投資家は割高と見て「空売り」を仕掛けます。しかし、1,500円で「空売り」した銘柄が1,700円まで持っていかれると、怖くなり買い戻してしまいます。
買戻しの時の買いが更に株価を上昇させることになるので「踏み上げ相場」と言われる訳ですね。一方、値ごろ感から買ったバイ&ホールドの方は1ヶ月で10%以上、下がることも稀ではありませんでした。
何しろ、ピークからボトムまで3年間で64%も下げた相場だったからです。
その結果、せっせと「空売り」で儲けた資金を1回の買で吐き出すパターンを何度となく繰り返してしまいました。後から思うと「空売りした銘柄をもっとじっくりホールドしていれば大儲けできたのに」と思いますが正に後の祭りでした。
その間、私の財政状況はゆっくりと悪化していました。
赤字続きの我が家
恐怖はゆっくりと来ます、丁度、今の日本の財政状況の様なものです。2016年度の日本の一般会計予算は96.7兆円で新規国債発行は34.4兆円です。
つまり、2016年度は96.7兆円の支出を予定している我が国ですが、税収などの収入は62.3兆円しか見込めないとうことです。
その不足分の34.4兆円を新規国債発行で賄う予定なのです。
世の中、「アベノミクス」だ「東京オリンピック」だと騒いでいますが、日本の財政状況は先進国最低水準に変わりはありません。我が国の財政状況を家庭の財政状況に例えると、毎月96万円の支出がある家庭で34万円を借入に頼っている訳ですね。
従って、毎月の収入は62万円しかないことになります。
毎月62万円の収入しかない家庭で毎月96万円も使えるでしょうか?
1ヶ月なら理解できますが何年間も、この様な状況が続けば財政状況は破綻することは目に見えています。当時の私の財政状況も今の日本の財政状況と似たり寄ったりでしたが、まだ、私の財政状況の方がマシだった様に記憶しています。
2,400万円の住宅ローンと80万円ほどの自動車ローンは毎月、滞りなく返済していましたが、元金は遅々として減りません。それに加えて、私のポケットマネーは顧客の接待や同僚との付き合いで毎月赤字続き。
しかも、実質200万円借入のカードローンの返済や株のネットトレード用の携帯電話の通信費なども嵩んでいきました。ですので、毎月、厳密に収支を弾いていれば家計は明らかに大幅マイナス続きでした。
しかも、給料は横這いの状態が長く続いていましたから、結局、カードローンの借入元金が少しづつ増えていたのは間違いありません。それに加えて、共働きだった家内が退職し家内の収入が無くなっていました。
子供ができたのです。
従って、この時期の私の財政状況は、住宅ローンと自動車ローンとカードローンで既に多重債務に陥っていたと考えられます。
恐らく、これらのローンが無かったとしても家内の収入が無くなった状況では、私の収入だけでは足りなかったかもしれません。ただ、当時は努めてそのことは考えないようにしていたのです。
努めて前向きに仕事をし、儲かりもしないネットトレードに3年以上の時間を費やしていたのです。
「必ずネットトレードでマイナス分を一気に返済できる日が来る」
と信じて・・・。