とうとう多重債務に陥っていた我が家
2016/04/30
2003年まで継続した株のネットトレードを総括すると、結局、100万円ほどの赤字でした。見方によれば3年間右肩下がりの下げ相場の中で、「空売り」を駆使しながら上手く運用したと言えます。
しかし、結局、損失が出た訳ですから、何もしない方が良かったとも考えられます。この記事では、だんだんと多重債務に陥っていった過程を書いてみます。
悪化していく財政状況
マイナスがでたわけではありますが、本気でネットトレードに取り組んだ結果、私の株式投資に対する知識や経験は大きく向上したことは間違いありません。
その様な流れの中で、我が家の財政状況は確実に悪化していました。
子供が生まれマイホームとマイカーを持ち表面的には幸福な家庭でしたが、財布の中はドロドロの状態だったのです。もともと、何不自由なく育った家内は、お金には無頓着な性格で財布は私に任せっきりでした。
毎月、私が渡す現金は食費や日用品などに掛かる生活費で、その他の毎月の支払いは全て私が行っていました。従って、家内は我が家の財政状況について全く知る立場になかったのです。
勿論、住宅ローンや自動車ローンのことは知っていましたが、カードローンや株のネットトレードは全く知りませんでした。
2003年末の財政状況
2003年の終わりの時点での我が家の財政状況は以下の通りだったと記憶しています。
借金内訳
住宅ローン残高 | 約2,300万円 |
自動車ローン残高 | 約50万円 |
カードローン残高 | 約400万円 |
クレジットカード未払い残高 | 約100万円 |
借金合計 | 2,750万円 |
使えるお金?
現金 | 200万円 |
カードローン枠 | 900万円(ローン残高400万円) |
ですので、借金の合計は2,750万円でうちカードローンの借入は400万円に増えていました。
また、クレジットカードの未払い残高は約100万円に達していました。
勿論、毎月の支払いは期日までに行っていましたが、3回払いや5回払いの残高が増えていたのです。只、株のビギナーズラックで儲けた200万円は株の軍資金として残してありました。
この時点で家や車を売却して全てを清算していれば、500万円~600万円程度の借金で済んだかもしれません。
しかし、家庭を持ち子供が生まれた頃でしたから、そんなハードランディングは考えてもみませんでした。従って、住宅ローンと自動車ローンとカードローン3社からの借入を抱える私は、この時点で紛れもなく多重債務に陥っていたと思われます。
既に、毎月のローンを返済するために借入を行っていた訳ですから。
多重債務とは?
それでは、一般的に多重債務とはどの様な状態を言うのでしょうか?
多重債務という言葉の意味としては既にある借金の返済に充てるために他の金融業者から借り入れる行為を繰り返し、利息の支払いもかさんで借金が雪だるま式に増え続ける状態を言います。
2015年7月の株式会社日本信用情報機構の発表によりますと、貸金業者2社以上から借金をしている多重債務者は全国に399万人も存在しているとのことです。
この中から年間約8万人前後が自己破産手続を行っていることになります。
従って、多重債務の明確な定義や基準はありませんが、当時の我が家は間違いなく多重債務に陥っていたと言えます。勿論、当時の私にはその様な自覚は全くありませんでした。
ただ、我が家の財政状況については、深く追及したくないという意識があったことは覚えています。
正直、「何となくヤバイ」という気持ちはありました。
ですので臭い物に蓋をする感覚で家計簿を付けることも毎月や毎年の収支を出すこともなく、銀行通帳を記帳することさえもしていなかったのです。