弁護士に債務整理手続を依頼することにした
2016/07/29
14年間の社会人生活で残った借金は合計で1,200万円に達しました。
しかも、車や株式や自宅マンションなどの全ての資産を売却した私には、数十万円の現金が残るだけの真っ裸の状態に陥りました。
4つの銀行のカードローン限度額は満杯で残枠はゼロとなり、毎月の給料の中から1,200万円のカードローンをを返済していくことは不可能に思えました。
そこで、私は弁護士に債務整理手続を依頼することにしました。
債務整理手続の弁護士探しに苦労した私
債務整理手続の弁護士を探すにはどうしたら良いでしょうか?
14年間の大手出版社生活で私は、結局、合計1,200万円の借金を背負うことになりました。
40歳手前のビジネスマンにとり合計1,200万円の借金は過大ではありませんが問題は中身です。
住宅ローンで合計1,200万円の借金の場合は担保の住宅がありますから過大な借金とは言えませんが、私の場合はマイホームもマイカーも持ち株も全て売り払った後の純粋な1,200万円の借金で、しかも、全てが高金利のカードローンです。
合計1,200万円のカードローンの全てが銀行カードローンとはいえ、年収780万円のビジネスマンが自力で返済する限度を超えていました。
事実、2010年に入ると毎月のカードローン返済にも窮する始末で、本気で消費者金融会社に行くことも考えました。
しかしながら、消費者金融会社のカードローンは年率20%程度の高金利で、現在の銀行カードローンの12%程度を大きく上回ります。
したがって、消費者金融会社のカードローン借入は当面の資金繰りにはなりますが、中長期的には苦しくなるのが目に見えています。
かと言って、今更、親兄弟や友人に頭を上げる気は毛頭ありませんでした。
家内も「実家に相談してみようか」と言ってくれましたが、家内の実家に頼むくらいなら苦労はしません。そこで、私は弁護士に債務整理手続を依頼することにしました。
しかしながら、当時の私は債務整理手続の弁護士を探すには、一体どうしたら良いのか全く見当も付きませんでした。
弁護士に債務整理を依頼することなど夢にも考えていなかったからです。
大学の友人に相談することに
仕方なく大学時代の友人で弁護士になった下山君に連絡してみました。
ところが「僕は刑事専門の弁護士なので知り合いの民事専門の弁護士を紹介してあげる」とのことでした。
紹介された山田弁護士を訪ねると、最初はアシスタントらしき女性から私の債務に関するヒアリングがありました。
その後、暫く待たされた挙句おもむろに山田弁護士が登場し僅か30分の相談が終わると、「あとで当事務所のシステムをお聞きになり正式依頼するか決めてください」と言い残し席を立ちました。
仕方なく料金体系などのシステムを聞いて帰ろうとすると、アシスタントの女性から請求書が提示されました。
請求書の金額は何と2万円でした。
「30分の相談で2万円!足元を見やがって」正直、突き返してやろうかとも思いましたが、友人弁護士の下山君の顔がチラつき仕方なく2万円を支払って帰宅しました。
勿論、そんな高飛車な弁護士には依頼しませんでした。
後で解ったことですが、その高飛車な山田弁護士は企業の債務整理やM&Aを得意とする売れっ子弁護士だったのです。
調べもせずに行った私が愚かでしたが、とんだお門違いの弁護士でした。
※このように、下調べをせずに弁護士相談にいくと思っていたのと違う対応をされる事は多いようです。借金の相談であれば債務整理の実績が豊富な弁護士や司法書士に依頼することは必須条件と言えます。
会社の顧問弁護士に相談
その後の弁護士探しはどうなったのでしょうか?
その後も最適な弁護士は見つからず、ある時、何気なく会社の同僚に相談してみました。
すると、その同僚が「うちの顧問弁護士の先生は面倒見がいい人だから相談してみれば」と言いました。
彼は以前、法務部に在籍していたので顧問弁護士を知っていたのです。
そこで、個人的な相談と断った上で顧問弁護士に相談すると、直ぐに、弁護士を紹介してくれました。
個人の債務整理専門の弁護士とのことでした。
以前の山田弁護士は大手町の高層階のオフィスビルに事務所を構えていましたが、今回の山崎弁護士の事務所は飯田橋の雑居ビルの中でした。
見たところ事務所には秘書の女性が1人と、男性の事務員らしき人が1人のこじんまりとした感じのシンプルな事務所でした。
最初に「相談料は掛かるのでしょうか?」と聞きますと、
「そんなものは掛かりませんよ。巷には1時間で2万円も3万も取る事務所もありますがね」とのことで以前の事務所とは大違いでした。
しかも、最初から山崎弁護士が直接ヒアリングもしてくれ親身な印象を受けました。
1時間ほどすると「貴方の場合は勤務先もしっかりしているし年収も780万円ありますから、きちんと交渉してプランを作れば任意整理できると思いますよ」と言われました。
※任意整理は利息や返済期間の延長などを貸金業者と交渉する債務整理の1つ
当時の私は任意整理がどんな債務整理手続であるのかも知りませんでしたが、即答で「よろしくお願いします」と答えました。
山崎弁護士の親身な対応が気に入り、この弁護士に頼ってみようと思ったからです。
最後に「弁護士費用はどのように支払えばよいでしょうか?」と訊ねると、「弁護士費用は支払える範囲内で分割で支払ってください」とのことで、非常に安堵したのを覚えています。
後で解ったことですが、山崎弁護士は債務整理手続の経験と実績が豊富な腕利き弁護士だったのです。